家族のイラスト

■設立の趣旨

多くの人達が高齢になっても住み慣れた地域で安心・安全に自分らしく住み続けたいと考えており、そのためには消費者が安心して適切なリ フォームができる健全なリフォーム市場が整備されていることが重要ですが、悪質リフォームに関するトラブル等の報道もあり、リフォーム事 業者に関する情報提供や相談体制の充実が必要です。
一方、リフォーム事業者にとっても、新たな技術やユーザーニーズに応えるために、技術やサービスの研鑽が欠かせません。
そこで、住宅リフォームを取り巻く環境を整備し、消費者・リフォーム事業者双方にとって有益かつ健全なリフォーム市場の形成を図るため に、平成24年2月2日に「ちば安心住宅リフォーム推進協議会」を設立し、各種事業を展開していくこととしました。


■運営

『ちば安心住宅リフォーム推進協議会』は、住宅リフォームに関する情報を提供、事業者の資質向上、相談体制の整備等、千葉県内における 住宅リフォームに関する課題への取り組みを通じて、消費者が安心して適切な住宅リフォームを行うことができる環境整備を図ることを目的と して平成24年2月に設立されました。
公益社団法人千葉県建築士事務所を事務局とし、県や建築・住宅関連団体等からなる団体によって構成されています。


■少子高齢化時代に対応した住宅の未来像

1 建築物健全性の維持・促進
 新築では建築基準法や建築士法等の整備により、適切な建設が行われつつあるが、建設後の建築の有様は野放し状態と言っても過言ではな い。新築時の法令を遵守し、建築のお色直しとでもいうべき増改築等のリフォームによって、ライフステージの変化への対応が重要であるにも かかわらず、確認申請時の申請図書や設計図面等を保管していくという意識は極めて希薄である。今後は履歴の保存や法令遵守をも念頭に入 れ、建築物成長への健全性を維持する活動を更に強化する必要がある。

2 医・食・住のネットワークの構築
  また、少子高齢化に対応し、ストックの活用の中、良質な建築育成は健全なネットワークの協力により育まれる。その基盤となるネット ワークが医・食・住のネットワークの構築である。即ち、医療分野の専門家であるお医者さんと食の専門家である食育関係者、そして住の専門 家である我々との連係プレーである。以下にその説明をすると

(1)町医者的医療のネットワーク
各地域で医療従事者に対し、住民への定期的な健診や緊急時の対応を依頼する。

(2)御用聞き的食事のネットワーク
老後は買い物がままならず、食への対応が疎かになる。その為には食材の宅配・弁当の宅配などが重要であるが、そこに加えるのは御用闖き配 送である。お年寄りに一声かけ、具合や状況をも確認させ、必要がある時はネットワークで通知し、医では医者が駆け付け、住では健全な改修 が行われる。

(3)子育て的建築育成のネットワーク
建築は生み出されても建築を育てるという環境に日本は無いのが現状である。産み出された住宅建築を健全に維持成長させることは、良質な住 宅の次世代への承継にも繋がり、安心安全マネージメント計画に対応した良質な街の景観にも繋がる。

3 住宅の未来像
将来の家族構成は少子高齢イ匕により核家族化が一段と進展する傾向にあり、これに伴って高齢者夫婦や独居老人の住宅の増加に加え、景気低 迷や人口減による賃貸住宅の空家率が増加していくことが予想される。既に賃貸住宅の空き家率の増加は顕著であり、防犯、防災、景観等に深 刻な影響を及ぼしている。このような状況に鑑み、その対策の一環として考えられるのは、賃貸住宅は老人対応のグループホームに転化し、高 齢者夫婦・介護世帯・独居老人等の受け皿となるよう我々建築士を含めた住宅リフォーム関係者がこれを積極的に推し進め、併せて医・食・住 のネットワークとの連携を図っていくことである。こうしたことが千葉の安心住宅の創設にも繋がり、更には新たなビジネスモデルとしても期 待されるところである。今後の千葉はこれを核にした住宅政策を積極的に推進していくことが必要だと思われる。

4 結び
 これからの日本社会は衣食住を中心とした総合的な連携・連帯ということが重要である。周りを見ずにひたすら走り続けて来た社会は既に終 焉を告げつつあり、これからは歩みのテンポは多少遅くとも、常に周りを見て一歩一歩着実にものごとを実現して行く社会こそが本来のあるべ き姿である。

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